- HOME
- 小児歯科
小児歯科について
「子どもの歯は虫歯になっても永久歯に生え変わるから、ほうっておいても大丈夫!」なんて思っていませんか?
子どもの歯が健康か、正しい治療されているかは、永久歯の歯並びだけでなく、成長期の体の発育にまで影響してくると考えます。子どもの歯が痛みだしたり腫れたりした際、治療経過が悪いのが現状です。
子どもの歯は生え変わるものというのは間違いです。お子さまの正常な成長発育のため、治療と同様に予防も大切です。
小児歯科について・2
乳歯はどうせ抜けると思っていませんか?
乳歯は、一定期間使うと永久歯に生え変わります。短い期間に子どもの成長において多くの大切な役割を果たしています。乳歯の役割は大きく三つあります。
まず一つ目は「噛むこと」です。
よく噛むことは、子どもの成長・発達に必要な栄養が効率良く吸収され、脳の発達にも役立つと言われています。
二つ目は、「発音」です。
たくさんの言葉を学習する幼児期は、歯が健康であることで正しくクリアな発音が可能になります。
三つ目に、「永久歯の誘導」です。
乳歯から永久歯に生え変わる時期には、乳歯の根は吸収されて次に生えてくる永久歯を誘導します。
そのため、乳歯が早期に虫歯で脱落していると不正咬合の原因になる場合があります。
このように大切な役割がある乳歯を、虫歯のまま放置しておくことは、将来の成長に大きく影響を与えてしまう可能性を秘めています。虫歯予防に努め、虫歯になってしまったら早めに当院までご相談ください。
小児歯科について・3
定期検診を受けましょう。
定期的に検診を受けると、最初に受けた年齢が小さいほど虫歯が少ないと言われています。
13歳になった時の比較では、7~8歳を越えて検診を始めた方はそれ以前で始めた方より、多くの虫歯ができているとされています。
このことから、いかに小さい時からの予防が大切かということが分かります。
虫歯や歯周病の予防を十分にして、早くから歯を削ったり抜いたりするような治療を受けないですむようにすることが大切です。ご家庭でのブラッシング習慣などのケアはもちろんですが、半年に1度は歯科医院で歯科検診を受けられるといいでしょう。そうすることによって痛む前に治療を終えることができ、咀嚼力を保てると同時に治療ずみの乳歯が永久歯を正しい位置へと誘導してくれます。
【虫歯の予防法】
- プラークコントロール
歯ブラシやデンタルフロスなどを使用して噛み合わせの溝や歯と歯茎の境目や歯と歯の間に付着したプラークを除去することが非常に重要です。 - フッ素やキシリトールの使用
フッ素は歯の表面を強くして歯を溶かす酸に対して抵抗力をつけます。また脱灰した歯の表層部分の再石灰化も促進させます。キシリトールも使用しています。 - 食生活
栄養のバランスの取れた規則正しい食生活を心がけることが大切です。砂糖を多く含む食品(おやつ類やジュース等)は摂取回数やタイミングに気をつける必要があります。 - 定期検診
虫歯は放置しておくと、改善ことはなく徐々に進行していきます。早期発見のため、また予防処置のために年2~3回は検診されることをご提案します。
小児歯科について・4
小児歯科とは?
小児に特化した歯科治療。
小児歯科の対象
小児(医院によるが18歳、20歳まで)
小児歯科の内容
- 子どもへの予防・保健指導・治療
- 親御さまへの歯科指導
小児歯科の特徴
治療法に関しては基本的に大人の方(永久歯)の歯科治療と同じ。虫歯を削り金属やプラスチックを詰める。
「そのうち抜けるから、このままで良い」というのは間違い。正常な発育、永久歯への生え変わるためには、きちんと治療をしておかなければならない。
小児歯科は予防が大事
大人の方にも言えますが、歯にとって良いのは「虫歯を治療すること」ではなく、「虫歯にならないこと」です。1度削ってしまった歯は、人工的に金属を詰めて処置しますが、二度と元の状態には戻りません。
治療を受ける前のポイント
歯の治療は大人の方でも嫌なものです。大人の方に我慢できることでも子どもにとっては大変なことです。特に小さなお子さまなら尚更のことです。
当院ではそれぞれのお子さまの性格を考慮し、根気よく、慎重な治療を受けていただけるよう努力いたします。
恐がることはなく、リラックスして治療を受けに来てください。
(1)受診は午前中にどうぞ
小児歯科でも、幼児の場合は、昼過ぎや夕方になると疲れて機嫌が悪くなることが多いので、体調の良い午前中に受診するといいでしょう。
(2)嘘はつかない
なるべく嘘をついて連れてこないようにしてください。かえって嫌がる原因になります。その分、治療の後は、たくさん褒めてあげてください。
(3)身軽な服装で
幼児は歯科治療を嫌がって泣いたり暴れたりすることがあり、汗をかくこともあるので、治療中はTシャツなど身軽な服装でご来院ください。
(4)リラックスさせましょう
待合室では親御さまが本を読んで聴かせるなど、治療前にできるだけリラックスさせるようにしてあげてください。
Q&A
小児歯科とは、何歳から何歳までなのでしょうか?
小児歯科の最終目標は、虫歯のない、歯並びの美しい永久歯列を完成させることです。
歯は、初めて乳歯として生えてくるのが月齢6ヶ月頃からです。最初に下の前歯が生えてきてから、2歳半頃まで20本の乳歯が次々と生えてきます。
永久歯が生えそろう13~14歳頃までだと思われる方が多いと思いますが、まだこの時点では上下の歯列の噛み合わせは完成していません。
そして、いろいろと成長発育を考慮した治療計画を立てなければならないため、顎顔面の成長が完了する(20歳前後)まで、管理してゆくことが小児歯科の役目です。
子どもの歯の一部が黒く見えるのですが、これは虫歯なのでしょうか?
虫歯の予兆と言えます。お子さまが痛み(しみる、痛みなど)を訴えていなくても神経に伝わっていないだけで、実際は進行していることがあります。虫歯は風邪と違い、放っておいても良くなりませんので、ぜひ、早めに受診しましょう。
虫歯のなりやすさは遺伝しますか?
歯の質や唾液の質は遺伝すると思われます。特に下のお子さまは、上のお子さまと一緒に早い時期からお菓子を食べ始めますので、特に虫歯になりやすい環境です。注意しましょう。
毎日のブラッシングはいつすればいいですか?
望ましいのは、毎食後磨くことです。ですが、なかなか難しいのが現状ですので、せめて寝る前には欠かさずブラッシングをする習慣をつけてください。寝ている間の口内は唾液の出る量が少ないため細菌が繁殖しやすい環境になり、虫歯になりやすいからです。
ブラッシングはいつから始めますか?
できるだけ早いうちから癖をつけるのが良いと言えます。まだ歯の生えていない赤ちゃんの場合は、歯茎を指で軽くこすって磨いてあげましょう。お子さまが口を触られることに慣れ、親御さまが口を磨くことに早くから慣れるためです。また、歯が生え始めたら、ガーゼタオルでしごくようにこすり磨きをしましょう。
歯磨き粉はつけた方がいいですか?
毛先に少しつけて使用してください。最近ではほとんどの歯磨き粉にフッ素とキシリトールが入っているので、虫歯予防に役立ちます。フッ素の作用を期待するために、うがいは1、2回でいいです。歯磨き粉とは、少し残っても体に影響ありません。
フッ素はいつ頃から、またいつまで塗るのですか?
乳歯のうちからフッ素塗布を始め、最後の永久歯が生えそろい落ち着く中学生頃まで、3~4ヶ月に1度の塗布が望ましいと思います。生えてから間もない歯ほどフッ素を取り込む量が多いため、歯を強くする作用が高いと言われています。塗布の間隔は歯の生え方によって様子を見ながら塗っていきます。